こんにちは、今回も、羽根井・花田についてザックリ解説していきます。
今回のテーマは「カイコ」です。
明治に入り、政府は製糸業に力を入れました。
そこに目を付けたのが朝倉仁右衛門(にんえもん)たち。
朝倉たちは、豊橋を糸の町にしようと思い、
絹(シルク)を生み出す虫「カイコ」を製造しました。
え、カイコってなに?
早速「カイコ」でググって、画像を見ていただきたいのですが、
成虫は、白くてふわふわしていて、とても
かわいいです。この生物は、蛾(が)です。
カイコは、人間が「クワコ」という蛾を飼いならし作り出した人工昆虫と言われてます。
それゆえ、野生には生息しておらず、人間が管理しないと生きていけません。
自分でご飯がたべられないという、王子様。
人間とともに生きる昆虫というわけですが、
まるで某なんとかボールでモンスターをゲットするゲームのようなロマンスがありますね。
ちなみに成虫になるとすぐに死んでしまします。
この成虫はかわいいんですが、
今回の主役となる絹を生み出すのは成虫になる前のサナギの段階です。
カイコのまゆ
「カイコのまゆ」でググって画像を見ていただきたいのですが、
真っ白の絹でおおわれているサナギなんですね。
製造のために、この絹でおおわれたサナギは煮られます。
そこから取り出された絹糸は「ビス」と呼ばれ、
煮られたサナギは「ドッチ」と呼ばれてました。
このドッチは、ドッチ処理場で乾燥され、
うなぎ、鶏、スッポンのえさとして出荷していました。
ドッチはくさかったようです。
また、このドッチを食べようと、ドッチ処理場の上空を、
鳥が飛びまわっていたのだとか、なんとか。
このビスが、出荷され、
この町の大きな生産業となっていきました。
しかし、生糸業界には波があり、
安定した生産額が得られなかったようです。
たくさんの女性が働いた
羽根井・花田にたくさんの製糸工場が立ち並びました。
そして、その工場でたくさんの女性たちが働いていました。
この女性たちは「女工」と呼ばれていました。
女工の一日は長く、朝5時から夕方6時までというところもありました。
休みは月に二日間。
給料は、出来によって上がったり下がったりしたらしく、
努力と成果次第で評価してもらえていたのだとか。
きつい仕事ではあったようですが、
時間外は、女工の部屋で、みんなで楽しんでいたのだとか。
明治のこの町では、女性が活躍する姿があったようです。
まとめ
人間に養ってもらわなければ生きていけない昆虫界の王子「カイコ」。
この王子が生み出す絹糸が、羽根井・花田の代表的な収入源となりました。
そして、多くの女性がこの町で働くことになりました。
この町はカイコによって潤い、また文化が形成されていきました。
今では、忘れ去られたこの王子ですが、
今一度、思い出す機会を持ってみたいと思いました。
参考文献「わが町羽根井」「Wikipedia”カイコ”」